2008年04月13日

『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』感想

個人的には今年最大の邦画の目玉だと思っている『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』のプレミア上映とトークショーのため、若松孝二監督と出演者のARATAさん、大島信満さんを迎えた。さらに上映当日には脚本を担当された掛川正幸さんも来場。掛川さんは、わざわざこの日のために沖縄で仕事を作って、その経費でやってきたらしい。ありがとうございました。

映画はもちろん傑作でした。若い監督がノホホン、まったりとしたテイストの映画を作る今の時代に、御年72歳の若松監督が、観客に何かを突きつけるような骨太な映画を作っている。しかも私財を投じて。このエネルギーはなんなんだ。聞けば、映画の中で使用されるあさま山荘のセットは、監督の別荘だとか。映画のために水浸しになったうえに、破壊されると言う最後を迎えたらしい。それでも監督は笑顔で、「お金はなくなっても映画が撮り続けらればいいんだよ」と、映画作りの歓びを謳歌していました。すてきだと思います。さらに「歳をとったら冠婚葬祭に出すお金だけあれば良い」と、仲間との繋がりを大切にする一面も見せてくれた。そんな思いが若松さんの映画制作の原動力であることは、まちがいないと思う。

だから『実録・連合赤軍〜』はおもしろい。単に過激派の残酷な事件を興味本位に描くのではなく、思想的なシンパとして美化するのでもない視点。だからといって宙ぶらりんな、立ち位置でもない。同じ時代の空気を吸っていた人々の抵抗と挫折を、怒りと優しさ、そして悔やみといった共感と責任をもって描こうとした試みが、素直に観客の心に届く。それは時には痛いのだが、3時間10分の長尺を、一気呵成に見せてくれる。

僕にとって連合赤軍は《過激派》《怖い人》《不気味な若者》として、顔のないイメージだけの存在だった。この時代、おそらく多くの人がそうだと思う。この映画ではそんな彼らの顔が見えてくる。だかあチラシの裏にあった彼らの顔を、幅2.2m、縦0.6mの大判のポスターにして劇場内に貼りました。映画を観が人たちに、メンバーの一人一人の人生をもう一度思い浮かべてもらいたかったからだ。同世代の人なら、そこにまた違う誰かの顔をイメージするかも知れない。若い人なら、彼らの迷いに自分の顔を重ねるかも知れない。いずれにしても、この映画で、やっと僕らはあの事件と向き合うための顔を手に入れた気がした。


あのころと今と、何も変わっていない。ダメなものにダメと言える勇気は必要だし、同じまちがいをしないための反省も必要なんだよ。若松監督はそんな言葉を残して沖縄を後にしました。明日はブエノスアイレス、その後は韓国に行かれるそうです。  

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2008年03月31日

大人の大学祭を堪能

桜坂劇場ってやっぱおもしろい。
と、自画自賛したくなるような一日でした。今日は桜坂劇場のワークショップ《桜坂市民大学第一期》の成果発表。題して《桜坂市民大学祭》。今までよりも講座数が増えただけあって出し物が今まで以上にバラエティ飛んだ楽しいイベントとなりました。。

まず劇場入口に、ぶくぶく茶の茶会席。真っ赤な日傘と、先生たちの着物姿が、いつになくしっとりとした雰囲気。その反対側では《バルーンアート》の受講生がクラウン姿で、色とりどりのバルーンを膨らませたり、捻ったり。ポップな世界が繰り広げられます。そしてその中央に鎮座するのは大怪獣ゴジ○の着ぐるみのレプリカ。これは次回始まる新講座《怪獣造型入門》の講師、比嘉ブラザーズの作品。

階段にはワイヤーアートに、グラスアート、映画絵看板講座の作品。廊下には写真講座、漫画講座、琉球古典絵画の模写が並ぶ。何でも来いな空間が広がる。

14:00からのステージは、空手の喜屋武先生と、桜坂劇場スタッフの下地さん。初代学長こと平良進さんのウチナー口による開会の言葉と続きます。そして落語講座を皮切りに次々と講座の出し物がつづきます。

途中、僕も参加して映画関係いのワークショップを紹介。力を入れている『バリアフリー上映研究ラボ』も、どうにかこうにか、とある映画の1シーンにサブ音声を生で入れる実演などをやってみました。この講座に関しては僕自身が学ぶことも多く、映画の勉強をしたい人にはオススメです。だって演出のことがわからないと、人の映画の台本なんか書けないですから。奥深いです。

で、毎度お楽しみのフラ講座によるフラダンスショーを堪能。みんなたった10回の講座でよくぞココまでと驚かされます。三線講座は、童謡『チューリップ』を使って三線を習うという画期的な指導法により、『ハッピーバースデー』『安里屋ユンタ』までの三曲を引きこなします。之だけ学べば、とりあえず宴会芸としても実用的ですね。そしてドハデないでたちのバルーンアートの皆さんも目を楽しませていただきました。

そして第2部の最初は、僕が司会で宮里千里、ゆたかはじめ両氏を迎えてのミニシンポジウム。今回初めて開くのですが、ワークショップとか生涯学習とかについてお話。学ぶとは最大の娯楽だと痛感。また宮里さん(那覇市職員)は、朝一番に不発弾撤去に立ちあい、知人の結婚式、そして桜坂市民大学祭と、異常に濃い一日を過ごしているというのも余談ながら楽しかったです。

さらに比嘉兄弟は第二期スタートの『怪獣造型講座』のアピールに来館。手には映画『鉄の子カナヒル』の巨大魚と、金城哲夫に捧げたベビー怪獣のパペットを持って登場。この講座は僕もうけるつもりです。そうそう、もちろんアニメーション講座と映画制作講座の完成作品の披露もございました。そして大トリは平良進さんの沖縄芝居。沖縄芝居の伝統を守ろうとする平良さんの情熱は、アマチュア相手のワークショップでもギンギンに燃えていました。頭が下がります。

とにかく映画にこだわらず、これだけの人材が集まるというのはすごいことなんじゃないかと考えていたら、祭の終了後(4時間超のステージ)に、ロビーで『お茶の間の哲学』講座の大城先生と、『琉球絵画』の佐藤先生と立ち話。アカデミックかつバカ話で盛り上がる。そんな中で映画と絵画と哲学とか、そんなごちゃまぜなトークライブとか面白いかもねと、変な企画も湧き上がる。そんなわけで、何かのヒントを含みつつ、大人の学園祭は幕を閉じました。

最期にここまで大勢の講師をハンドリングしてイベントを作ったスタッフのみなさんお疲れさまです。特に前回の学園祭で「もっとショーアップしなきゃダメだ」とブツブツ言ってひんしゅく買っていた仲井間さんは、今回リハーサル不足ながらも、しっかりBGMや映像を用意して、バージョンアップをしてくれていたのに感動しました。

そして何より来てくださったお客様、ありがとうございました。次は第二期の講座でお待ちしています。  

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2008年03月05日

藤木さん

役者の藤木勇人さんと劇場で打合せ。イベントをいっしょにやることになったのだ。藤木さんは事務所を東京に移すそうで、ますます忙しくなるらしい。
それと前後してワークショップのために平良進さんと、平良とみさんも劇場に。さらに一時間後に桜坂市民大学のラジオCMの収録のために兼嶋麗子さんも来館。
数珠繋ぎに『パイナップルツアーズ』からのお付き合いしている役者さんがすれ違っていった。
なんかの前触れか…。

その後、バリアフリー上映ラボも、あれこれ盛り上がりました。その辺はこちらでレポート。
http://simindaigaku.ti-da.net/e1992242.html
ワークショップに関しては、そちらのブログで連載中ですので、ぜひ気にかけていてください。

もともとワークショップにラボという分野を作ったのは、この『バリアフリー上映ラボ』がやりたかったからってこともあって、けっこう楽しんでます。
30日の市民大学祭では楽しめる発表を期待していてください。  

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2008年03月03日

『≒草間彌生』と東京散歩

劇場にはいろんな人が訪ねてくるが、今日はビー・ビー・ビー株式会社のIさんが訪ねてきた。今度、『≒草間彌生 わたし大好き』という作品でお世話になる配給会社である。これは現代アートの作家を紹介していくドキュメンタリーのシリーズ(たぶん)の一本。なかでも今回の草間彌生さんの作品は好調らしい。彼女の作品は、かわいらしくも見えるし、怖くなることもある。奥深くて、観る人の感情に直接訴えてくる力がある。お土産に『東京ばなな』と『≒草間彌生』の缶バッチをいただく。これは劇場で上映するときも特典につける予定です。(写真上)
公開は5よりも6月かなあ〜。て感じです。

話題の『転々』が好調。実際に劇場で見るとまた笑える。お客さんも多いのでみんなで盛り上がれる。地味な作品ながら、なんといっても三浦友和最高!実は僕は日本の俳優で一番好きなのは三浦友和なのだ。『歓喜の歌』の小林薫が本当に巧い役者だとしたら、三浦友和はもう存在感がね、格段に泣ける。まあそんな僕の思い入れはおいといても、充分楽しめます。(真)  

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2008年02月29日

街元気セミナー

本日、桜坂劇場のホールAで『街元気セミナー in 沖縄~中心市街地賑わい創出の仕掛け~』という講演とシンポジウムが開催されました。シンポジウムって、なんかよくわからないまま話をして終わりというのも中にはありますが、今日の話しはすごく刺激を受ける、内容の詰まった場になりました。

第一部の中小機構・まちづくりサポーターの服部年明さんの講演は具体的な事例がおもしろく、喧嘩しながらも街を再生させてきたようすが目に浮かぶような話でした。桜坂劇場もそうですが、痛みを追わなければ変わらないことはいっぱいある。逆に言うと痛みを避けてずるずるとやっていると、どんどんダメになるのね、ってことですよね。

第2部は那覇とコザから街造りに関わっている人々を呼んでシンポジウム。僕も登壇して話をしました。他の登壇者はそれぞれ街のあちこちと連携をとったり、まとめたり大きな仕事をしている人ばかり。僕らの場合は街造りと言うよりは劇場運営で手がいっぱいなのですが、集客施設としての劇場を守ることが地域の役に立つはずだと言う自覚は持っていたいと思うので、そんなことから話をさせてもらいました。みんなに共通して言えることは、バラバラな人々を結びつけていくたいへんさと、土地に対する愛着ということでしょう。

人が集まらなければ劇場は成立しないわけで、街というくくりの中で桜坂劇場がどういう位置にいなければならないのか。そんなことを僕も含め、スタッフ一人一人が意識しなきゃいけません。反省も含め考えさせられます。  

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2008年02月21日

『小梅姐さん』は戦前のJ-POPスターだ?

今日は早朝の空いた時間を使って『小梅姐さん』の特別試写。小梅姐さんとは、戦前から活躍していた民謡歌手で、本業は芸者さん。全国的に「黒田節」「炭坑節」を全国的にヒットさせた大スターだ。昨年東京でチラシを見つけて気になっていた。まるで蝶々夫人を歌うオペラ歌手のように恰幅のいい着物姿の芸者さんの写真は、聞く前からその声の素晴らしさを期待させられてしまうのだ。

そのご制作に関わったスタッフが劇場に売り込みにやってきた。感覚的にこういう作品は、高齢者受けの良い作品だと感じた者の、日本民謡というジャンルが、どれだけ沖縄のおじぃ、おばぁにうけるのかは、全く未知数なのだ。その辺の状況をつかむための早朝試写会でもあったわけです。

で、その試写の結果はまずまずの手応え。見にきたときに赤坂小梅といってもピンと来ていないようだったので心配だったのですが、いざ映画を見終わると、小梅さんの生涯の物語はもちろん、懐かしい歌が多く聴けて嬉しいという声が聴けました。そう、歌手のことは知らなくても、音楽は覚えていたわけです。

白百合クラブのメンバーもそうなんですが、昭和初期の人々というのは日本民謡もけっこう知っているんですね。琉球民謡があるから日本民謡は聞かないということはないんですね。考えてみたら、今だって沖縄の人は沖縄民謡を聞くけど、一番流行っているのはJ-POPなわけで。本土で流行っていたのなら、沖縄の人も知っていて当然なはず。とは言え、赤坂小梅をどうやって、観客の記憶に結びつけるか。そこは一つの宣伝のポイントでしょう。

公開は5月の予定。できれば母の日にオバアがいっぱいやって来るような状況を期待しつつ、もろもろ計画中です。
(真喜屋)  

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2008年02月20日

今月の業務試写

『線路と娼婦とサッカーボール』と『ベティ・ペイジ』の2作品を試写。マスコミのかたよりも、最近グアテマラから帰ってきたというJICAの関係のかたが大挙来てくださいました。そう『線路〜』はグアテマラが舞台の傑作ドキュメンタリー。もちろん評判はすこぶる良い。今回の上映もJICAさんが協力して盛り上げくれています。グアテマラでの活動状況の写真パネル展。そしてこれが素敵なのだが、グアテマラの服や小物の展示販売(写真)。中南米の色彩感覚ってポップとキュートの間くらいで、なんかいいあんばいな気持ちよさがあります。けっこう見とれている人も多い。映画に引っかけて、こういう展示はどんどんしていこうと思います。
  
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2008年02月02日

『中学生日記』上映

山下敦弘監督の『中学生日記』の特別上映。これは『童貞。をプロデュース』の松江監督が一押しだったので、『天然コケッコー』上映にあわせて、土曜夜の一夜限りの上映。一回だけの上映とはもったいないが、すでに1月のプログラムが固まったところで無理やりねじ込んだ作品なのでしょうがない。22:40からの上映というハンディがあった24人の観客が訪れる。それ以外にも仕事の終わったスタッフも集まってなんか賑わっていた。この上映にあわせて、東京から映画の出演者たちが三人やってきた。

上映終了後、簡単なトークショー。撮影秘話などをお聞きしました。なれないトークショーに役者三人が固まるのが、逆におもしろくて観客に設けていました。この日販売した『中学生日記』のDVDも完売。映画が受入れらたってことですね。安心。

この映画はニューシネマワークショップの授業の一環として作られた物で、講師の山下監督が、生徒達にシチュエーション説明して、芝居を作りながら物語も作っていったもの。僕がコザでやっているものと、基本はいっしょだけど、こっちはもっと時間をかけて芝居を作っている。

最近は、いわゆる深夜番組ノリな映画があるが、ギャグの連打に力は注ぐが、キャラクターに深みのない作品が多い。感情移入するからこそ、シュールな展開でも笑えるし、見終わった後も心に残るはずなのだが、その場凌ぎのギャグで盛り上がろうというのは、チャレンジとして甘いなあと思う。でも『中学生日記』や、夏に公開した山本政志監督『聴かれた女』のように、映画監督が作る作品は低予算であっても、キャラクターの描き込みがしっかりしていて、ギャグへの感情移入や、見終わった後の充実感が違う。すべてがそうだとは言わないが、少なくとも『中学生日記』のおもしろさは、作り手の映画監督らしさからくる物語への信頼と愛情を感じました。機会を作ってまた上映してみたいです。  
タグ :山下敦弘

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2008年02月02日

シネアドがスタート

今日からいろいろ封切り。話題作の『天然コケッコー』『PEACE BED アメリカ vs ジョン・レノン』など、今日一日で9本の映画を上映する。しかも今日からシネアドがスタートするので映写担当は大変だ。

シネアドはビデオ・プロジェクターで上映する予告編。右の画像はその一カット。上映時間からスタートではなく、客入れ中の休憩時間での上映となる。一般の広告とライブ情報や、PANAの一押しグッズ、Cha-gwaの今月のメニューなど、大画面で宣伝します。余裕が出来たらジングルなど入れて凝った作りにしてみたいと考えています。一般公募しておもしろいキャッチなんか上映するというのも、クリエイターの刺激になるならやって良いなと思います。今後の展開をお楽しみに。

広告ついでにもうひとつ。劇場の前で看板職人の喜納さんと立ち話。桜坂劇場には幅5メートルくらいの大看板がある。昔懐かしの手書き看板で、微妙なソックリ度というか、似てない感じが味わえる逸品だ。現在は『歓喜の歌』を掲揚中。

喜納さんは桜坂市民大学でも看板描きの講座を担当していただいている。これからは受講生の作品を屋外に立てて地域の呼び物にしていくのだそうだ。ワークショップで作ったものは、とにかく世に出していくべきだと思っているので、ぜひぜひ大々的にやってちょうだいと、お願いする。  

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2008年02月01日

公民館の時間とテルミン

那覇の若狭公民館で出張上映。僕の地元ということで、時間を盗んで様子を見に行く。上映はブルーレイディスクを使ったハイクオリティなデジタル上映。作品は『伊豆の踊子』。ご近所の老人を中心にお客さんは悪くないくらいは入っていました。と思ったら、母親が近所のお友だちと見にきていました。感謝。

ついでに公民館の中をぐるぐる回り、ほのほのぼのとした雰囲気にノックアウトさせられる。激しくジェラシーだぜ!…なんというか地域との密着性というのでしょうか。お客さんが生活の延長でやって来る感じ。それがすごいなと感じる。桜坂劇場の周りは民家が少ないので、子どもが少ない。だから公民館の図書室で、幼児を連れたお母さんが絵本を選んでる感じなんかは、ただひたすらいいなあ〜と思って眺めてました。桜坂劇場もまだまだだなと痛感。それは商業施設と公共施設の越えられない壁なんでしょうか?無い物ねだりか…。でも昔、台湾のおしゃれな本屋、誠心書店で床にペタンと座り込んで絵本を読み聞かせ中の母子を見かけたことがある。なんかね、いいっすよ。そんな風に記憶に残るような場所になっていけば嬉しいなと、思うのであった。

スタッフの一人がテルミンを持ってきた。テルミンは旧式の電子楽器。ビービー音をたてているが、アンテナにてを近づけると音程や音量が変わる素敵な楽器。50年代SF映画のUFOが飛んでくるときの効果音なんかそうである。『大人の科学』という雑誌の付録で、手のひらサイズの頼りない奴だが、アンプにつなげばそれなりの音になるだろうと思う。これいっぱい集めてバンド作れないかと真剣に考える。ワークショップあたりでやりたいね。  

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2008年01月30日

『鉄の子カナヒル』ワークショップ付き上映か?

打合せの多い日、2月29日に桜坂劇場で開催される町おこしについてのシンポジウムに、僕もパネラーとして登壇することになり、その打合せ。なにかキーワードなどを聞かれるが、思いつかないので保留。

その後、比嘉ブラザースと打合せ。もちろん双子の人形アニメーター。『鉄の子カナヒル』(儀間比呂氏原作)の監督たちだ。実は今度、彼らの作品上映と人形アニメ・ワークショップをセットにした上映会を企画している。その内容に関しての打合せである。映画を上映して、そのあと舞台上で子供たちとアニメーションの実演をする。絶対おもしろい企画になると思います。お楽しみに。  

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2008年01月29日

『サルサとチャンプルー』波田野監督来沖

『サルサとチャンプルー』の波田野監督が来沖。映画がスタートする2/9は大学が忙しいということで前倒しでプロモーションにきてくれたのだ。『サルサとチャンプルー』はキューバに移民した日系人の物語だが、沖縄からの人々が軸になって描かれている。そんなわけで沖縄が先行スタート。東京ではアップリンクで上映です。
波田野さんは日大で多くの映画人を育ててきて、もう70歳くらいの年齢。いかにも大学教授という風貌からはそうぞうできないバイクマニアでもある。聞けば60を過ぎてからユーラシア大陸の横断をしたそうだ。そんな波田野さんがキューバで見た移民達の歴史。ぜひ劇場でごらんください。  

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2008年01月25日

桜坂シネマ倶楽部

今日も桜坂市民大学の研究ラボ。桜坂シネマ倶楽部の日です。桜坂劇場をはじめ様々な映画ファンに映画についてもっと掘り下げてもらおうというラボ。映画は観たまんまの感想というのも楽しいが、そこから広がる興味や、知っているともっと映画の内容がわかる文化的背景など、いろいろな情報がある。それを調べて映画にもっと親しんでもらう。

『いのちの食べかた』からレイチェル・カーソンの『沈黙の春』について調べた人もいれば、『カンナさん大成功です!』から韓国の整形事情を調べた人もいた。なかでも笑ったのは『リバティーン』から、なぜ当時の女性の服の胸ぐりがあんなにあいているのか気になって調べたという人がこと。「とうじのファッションの中心はスペインで〜」という説明から始まり、「当時の日本は江戸時代でちょんまげでした」と広がっていく。どうでも良いことかもしれないが、視点がひろがっておもしろい。場所もスタジオではなくCha-gwaでコーヒーを飲みながらというのも良かったのか。

ただし、楽しんでばかりもいられない。研究ラボの目的は自分たちが楽しむためだけではない。この成果をどうやって世間に出していくかが問題。その点を全員に口が酸っぱく念押し。次週の分からは劇場内で閲覧可能な状態を作ります。お楽しみに。そう研究とは不特定多数の幸せのためにやるもので、自己満足のものではないのだ。そこがきっと劇場という場所としっくりあっている部分だと思う。  

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2008年01月23日

二ヶ所のワークショップと試写

日本アルティスタ・アカデミー沖縄本校は俳優の穂積隆信さんが校長をつとめる俳優養成の学校。縁あって僕も映像演技の講師をしている。単純に演技だけ勉強しても、映像作品と舞台の演技は違っていて、その差を実感させ、どうやれば効果的かというのを教える授業だ。と言ってもカメラテストみたいなことを教室でやるのもつまらないので、毎週ショートドラマを撮影している。撮影中や、完成後の映像を見ながら、メディアによる方法論の違いを実感してもらっている。

《右の写真はドラマの一コマです。→》
ショートドラマといってもちゃんとした台本を考えてくるわけではない。その日、教室に来た生徒達と、カメラを持って外に出て、ピピッ!ときた場所で、即興でドラマを撮影していく。個人的に映画大喜利とよんでいる。僕がシチュエーションを決めて役をふる。若い生徒達はそこから芝居を作っていくので、センスが要求されるが、まずなによりも照れずに自分の演技をするというのがいい勉強になっているんじゃないだろうか。企画から撮影に要する時間は正味一時間。テーマは《愛と笑い》。一応は連続ドラマになっているのだが、どこに行くかわからないスリリングな作品になっている。

で、コザの講義を終えて高速を飛ばして桜坂劇場に戻ると、今度は桜坂劇場の桜坂市民大学。水曜日は新垣善弘さんの『映画制作講座実践編』。僕は制作担当。今回は新人が多いのですが、助っ人でOBも参加して賑わってきた。今期の講座からは脚本講座との連携もある。授業は新垣先生の撮影技術の講義のあと、今期に撮影する映画の会議。脚本の作りかたに試行錯誤して盛り上がる。講義のしめに、ついさっきコザで撮影した作品を見せて終了。

で、この日は『風の外側』と『いのちの食べかた』の業務試写もあって、マスコミの方も観にきていた。特に『いのちの食べかた』は衝撃的だったようである。多分、この作品の投げ掛けるテーマも、その答えも、観客自身が考えるタイプなのだ。ヒットの予感。
  

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2008年01月19日

若松孝二監督に電話

ようやく3月の上映作品が固まりました。3月の公開本数31本。一日一本の計算です。遅れ気味のFunCの制作にマキがはいっています。くわばらくわばら…。

そして同時に四月のプログラムも準備中。『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の段取りで若松プロに電話。若松孝二監督が直接配給もしている。海外でも高く評価される大監督ですが、いまだ第一線で活躍しているところがすごいです。少々強面ですが、話すとお茶目な印象もある人。ということで、監督と沖縄でのゲストトークのことも相談。初日かもしくは一週間前のプレミア上映みたいな展開を画策中です。

『実録・連合赤軍〜』という映画は、日本映画界がずっと描こうとして描けなかったいわく付きのテーマ。近年になって何本か作られてきましたが、その大本命とも言うべき作品が今回の作品。桜坂劇場では、沖縄復帰記念日の一月前からしっかり上映したいと思います。団塊の世代はもちろん、若者たちにもあの時代の同世代の人々の生き方を見て欲しいと思います。

さて今日から『長江哀歌』『雲南の少女 ルオマの初恋』の中国映画2本がスタート。劇場で見た後に、レポートも書きたいと思います。  

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2008年01月17日

研究ラボは、桜坂市民大学の新機軸!

月曜からスタートした桜坂市民大学。今までやってきた桜坂劇場ワークショップの拡大版で、講座数も倍以上ある。中でも僕が個人的にやりたかった企画が、研究ラボというカテゴリー。研究ラボに講師はいない。テーマを掲げて参加者を募り、そのテーマにそって期間内で結果を出し、成果報告をする。大学のゼミや研究室のようなものといえばいいだろうか。テーマに沿って習いたいことがあれば、参加者自身が探して習いに行けばよい。桜坂劇場の仕事は進行管理。なにかが動き出すきっかけを作ることが最大の目的。クリエイティブの可能性を広げる企画になると考えています。

水曜日の『県産品プロデュース』の研究ラボの参加者は四名だった。ただし一人は休み。ラボの説明をおこない、方向性を理解してもらう。その後、みんなでフリートーク。県産品の定義とは?自分が思い描く県産品、そのアイディア。とりとめもない話が一段落したところで、次回までにできるだけ多くの思いつきを簡単な企画書に落とし込んでプレゼン大会をおこなうことにする。企画書の形は特に指定しない。大事なのは自分の思いつきを形に落とし込むこと。そしてそれを説明することだ。そうすることで、アイディアが転がり出すし、転がらないアイディアは捨てて身軽になればよい。何を目標にするかは、三~四回目までには決めることにした。大量の企画書を書くのも一つのゴールだし、何かの製品を作り出すことも可能性としてはあるはず。初回の受講の時間が終わっても、メンバーは全員、劇場のカフェで長々と話し込んでいた。始めて会った人たちが、目的を持って話し込んでいるのが、何だか頼もしい。

県産品というキーワードが持つ、様々な意味合いもまた、世に問うてみるとおもしろいだろう。単なる商業製品の開発にとどまらず、沖縄のアイデンティティに抵触するきわどさがあるから。

もう一つは木曜日の『特集上映を考える』というテーマの研究ラボ。桜坂劇場でかける特集映画を提案するラボだ。ものすごく映画に詳しい人もいれば、何も知らない人もいる。これは僕自身も勉強になれば良いなと思っているラボ。これも宿題を出して、本格始動は次回からという感じです。  

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2008年01月14日

シュワンクマイエル上映と夜食のうどん

桜坂スタジオにて本日『シュワンクマイエルの世界』の上映会をおこないました。桜坂スタジオはワークショップなどにも使っているフリースペース。そこにビデオ・プロジェクターや野外上映にもつかうスピーカーセットを持ち込み、昔懐かしい上映会スタイル。

映画館のゆったりしたシートではなく、パイプ椅子での鑑賞は、お客さんにはつらいものもあったと思いますが、なかなか公開されない、レンタル店にもビデオがない、DVDを買うには割高だ。そんな三重苦な状況のアートフィルムを紹介するのに、こういう方法もあるのではないかと思います。東京ならアップリンクみたいな…あそこはもっとおしゃれだけど。

で、実際にフタを開けてみると、総数で言うとそれほどでもないですが、それなりに小さなスペースが埋まるくらいのお客さんがきてくれました。ゲストの比嘉ブラザーズもほっと一息。終わった後の反応は様々ではありますが、ほとんどのお客さんも楽しんでくれたようで、「またやってください」というお言葉も多くいただき、はげみになりました。上映だけでなく、トークライブ、トークセッションみたいな交流の場に育つと言い企画だなと思います。

で、今日は日曜日で連休の間。『厨房で逢いましょう』『二十四の瞳』『キャプテン』とそこそこにお客様も入って、劇場的には老若男女入り乱れるにぎわいでした。

夜まで仕事していると、Cha-gwaから、古くなったうどんをいただく。出し汁がないので、帰りしなに椎茸とネギを購入。昆布とカツオと椎茸をぶち込んで自前の出し汁。薄味ながら美味。あっさりメニューは久しぶりで、胃袋が落ち着く。  

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2008年01月13日

『長江哀歌』がキネマ旬報のベスト1

来週、公開される『長江哀歌』がキネマ旬報社の2007年外国映画ベスト10の1位に輝きました。一見地味な作品だけに確かな評価がついてくれると劇場としては嬉しい限り。少なくともこの映画を年間の一位と言いきるくらい好きになった人が、確実に入るということです。観ようかどうか迷っている方は、どうぞ参考にしてください。

ちなみに6位の『やわらかい手』も、3月公開の予定です。こちらもダントツにおもしろい映画ですので、多くの観客のおこしをきたいしています。邦画では2月上映予定の『天然コケッコー』が2位に入っています。また桜坂劇場でもヒットした『ひめゆり』が文化映画の中で1位という快挙。おめでとうございます。

ざっと全体を眺めてみると、特に邦画部門の作品に桜坂劇場でかかった作品が多いですね。つまり大宣伝をしないけど、きちんと評価される作品が、いっぱいあるということ。このブログに来る桜坂劇場を知っている人なら、一度は聞き覚えもあると思いますが、多分名前を聞いたことがないという人が、世の中的には多いんでしょうね。いつも話題になることですが、大規模な予算と宣伝費を使える映画と、そうでない映画の格差がハッキリしているなあと、実感するしだい。これからも小規模、中規模な秀作は公開できる、目利きをしていきたいと思います。もちろん、ドカンともうかる話題作も数多く上映できるようにしていきたいですが。

今日も会議で多様性の維持、拡大を言われていたんですけどね。まだまだ足りない感じです。

▼キネマ旬報のベスト10(赤文字は桜坂劇場公開作)

【2007年 日本映画ベスト・テン】

1位 『それでもボクはやってない』
2位 『天然コケッコー』

3位 『しゃべれども しゃべれども』

4位 『サッド ヴァケイション』

5位 『河童のクゥと夏休み』

6位 『サイドカーに犬』

7位 『松ヶ根乱射事件』

8位 『魂萌え!』

9位 『夕凪の街 桜の国』

10位 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』


次点 『愛の予感』

【2007年 外国映画ベスト・テン】

1位 『長江哀歌(エレジー)』

2位 『善き人のためのソナタ』


3位 『今宵、フィッツジェラルド劇場で』

4位 『クィーン』

5位 『バベル』

6位 『やわらかい手』

7位 『ドリームガールズ』

8位 『ボルベール<帰郷>』

9位 『ゾディアック』

10位 『パンズ・ラビリンス』

次点 『デス・プルーフinグラインドハウス』

【2007年 文化映画ベスト・テン】
1位 『ひめゆり』
2位 『やーさん ひーさん しからーさん ―集団疎開学童の証言―』
3位 『未来世紀ニシナリ』
4位 『いのち耕す人々』
5位 『終りよければすべてよし』
5位 『出草之歌 台湾原住民の吶喊 背山一戦』
7位 『有明海に生きて 100人に聞く、海と漁と歴史の証言』
7位 『カフカ 田舎医者』
9位 『花の夢 ―ある中国残留婦人―』
10位 『靖国』  

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2008年01月11日

『Born Into Brothels』日本公開です!

映画館に来る年賀状といえば、まずは今年のラインナップが並んだ配給会社からのお手紙。今年を占うつもりで、ざっと目を通す。
その中に『Born Into Brothels』という作品を見つける。2年前のアカデミー賞で最優秀ドキュメンタリー賞に選ばれた、インドの売春窟で生活する子供たちのドキュメンタリーだ。確か桜坂劇場の掲示板にもリクエストとして名が上がったことがあったはず。僕の方も、映画評論家の町山智浩さんのBlogでその存在を知って以来だから、もう2年近く日本の配給がつくのを首を長くして待っていた作品。新年早々めでたいですね。ちなみに町山さんにはかつて『ホテル・ルワンダ』のことも、日本での配給が決まる前に教えてもらったこともあります。貴重な情報源となっている感じ。

そんなわけで配給元に電話をして、沖縄公開の名乗りを上げ、資料など送っていただくことになりました。ちなみに日本公開は晩秋くらいだそうです。ということは沖縄での公開は来年が明けてからって感じでしょうか。新年早々、来年の話というのもなんですが、今年一年の楽しみがまた一つ増えました。  

Posted by 真喜屋 at 23:00Comments(4)TrackBack(0)日記
 

2008年01月07日

『シュワンクマイエルの不思議な世界』のスタジオ上映

今日は朝からスタジオの工事。ワークショップの拡大に伴い、今まで教室に使っていた桜坂スタジオを2分割しているのだ。とは言っても、桜坂劇場の中にこんなスペースがあることを知っている人は、ワークショップで訪れた人だけですね。実はこういうフリーなスペースがあるんです。


ここで1/13(日)ビデオ上映会をおこないます。作品は『シュワンクマイエルの不思議な世界』。小規模ながら、実験的な作品やマイナーな作品を上映するたの機会を作ってみたいということで開催です。
料金は劇場上映ではないので800円とリーズナブル。高校生は500円です。

一回目の上映が終了したところで、ハリウッド帰りの双子の兄弟《比嘉ブラザーズ》に登場していただき、人形アニメーションの魅力と作品解説をしてもらおうと思います。

チェコを代表するアニメ作家というより、シュールレアリストの作家、シュバンクマイエルの奇妙な世界をごらんになるチャンスです。

余談ですが、今回高校生料金を500円に設定したのは、僕ら始め、比嘉ブラザースも、映像の魅力にとりつかれ他のがその年齢のころだったということがあります。あの頃は今以上に沖縄では映画を観る機会もなく、情報も限られていました。もっと若い人に情報を届けたいというのは、やっぱ考えてしまいますね。

も一つ余談ですが、今日は沖縄タイムスと、琉球新報の金曜夕刊の映画欄の記事を書きました。『厨房で逢いましょう』です。こちらは大人が楽しめる恋愛ドラマ。すんごく良いですよ。  

Posted by 真喜屋 at 23:03Comments(0)TrackBack(0)ワークショップ